東祥寺檀参ツアー2日目
平成24年10月10日(水)、永平寺を朝8時過ぎに出、比叡山延暦寺、京都建仁寺に向かい、懇親会をした後、お宿は京都国際ホテル。
ツアー記録
旅のミニ知識
延暦寺
延暦寺(えんりゃくじ)は、滋賀県大津市坂本本町にあり、標高848mの比叡山全域を境内とする寺院。延暦寺の名より比叡山、また叡山(えいざん)と呼ばれることが多い。平安京(京都)の北にあったので北嶺(ほくれい)とも称された。平安時代初期の僧侶最澄(767年 - 822年)により開かれた日本天台宗の本山寺院である。住職(貫主)は天台座主(てんだいざす)と呼ばれ、末寺を統括する。
建仁寺
建仁寺(けんにんじ)は、京都府京都市東山区にある臨済宗建仁寺派大本山の寺院。山号を東山(とうざん)と号する。本尊は釈迦如来、開基(創立者)は源頼家、開山は栄西である。京都五山の第3位に列せられている。俵屋宗達の「風神雷神図」、海北友松の襖絵などの文化財を豊富に伝える。
永平寺をあさん
今朝も昨日に続いて未明からの起床となった。3:20 鈴が鳴る合図「振鈴」により起床し、即刻蒲団を畳んで押入に収納して、シーツと寝間着を外に出した。これを「蒲団作努」と呼ぶ。その後洗面して3:40には部屋の前の廊下に3:50の出発まで2列で整列して待った。昨日東祥寺住職から研修記念に頂戴した「大雄山」と「東祥寺」の織り銘が入った「輪絡子」を首に掛けて並ぶ。輪絡子とは「輪袈裟(わげさ)」のことで、禅宗ではわらくすとよぶそうだ。
4:10 光明蔵で道元禅師に拝謁した後同じ場所で道元禅師の生い立ちから入寂までの法話をお聞きした。ここで思い出に残る言葉『流汗悟道』。汗水流して一生懸命ものごとをやれば、おのずと道はひらける、という意味である。
5:00からは法堂献湯の場に入り、100人前後の僧侶と雲水(修行僧)の法要が行われ、dachs飼主一行と世田谷学園中学校の学生さん88名と一緒に焼香もさせて貰えた。お防様が100人も集まると壮観と言うより、荘厳である。
5:15から約1時間ほどかけて永平寺内の諸堂塔のご案内説明を受け、拝観させて貰った。順序は覚えていないが、いくつか並べてみる。私たちの泊まっている建物(伽藍がらん)は「吉祥閣」で、参拝者が一番訪れる場所のようである。1階はロビーや売店、「勧化(かんき)室」と呼ばれる参拝者の説明会場。2005年冬に訪れたときも、こちらで案内を受けた。
2階は「大講堂」で法話を聞いた場所。もうひとつ食事を受ける「応供台(おうぐだい)」があった。3階には泊まっている部屋がある。4階で坐禅をさせて貰った。
住持(貫首)の居住している伽藍は方丈と呼ばれるのが一般的ですが、永平寺では「不老閣(ふろうかく)」がこれにあたる。
天井に230枚の花鳥絵が埋め込まれているのが「傘松閣(さんしょうかく)」です。4枚ほど違った動物の絵が混じっている説明を受けたが覚えていない。
住持(貫首)が大事なお客様を迎える貴賓室が「妙高台(みょうこうだい)」である。
食堂は「大庫院(だいくいん)」、修行僧が上山下山する際の門が「山門(さんもん)」で、参拝者が出入りする門は「通用門(つうようもん)」である。通用門を降りて直ぐ左側の池には「一葉観音」が穏やかな顔でわたし達を迎えてくれました。
雲水の修行する場は「僧堂(そうどう)」であり、額にも雲堂(うんどう)と書かれている。
「法堂(はっとう)」は、毎朝の勤経や各種法要が行われるところであり、「仏殿(仏殿)」は永平寺のご本尊が祀られている。
10月とはいえ、堂内外の冷涼な空気で心が洗われるような気がして爽快であった。写真を撮りたかったが修行中なので、眼にしっかりと焼き付けるだけに留めざるを得ない。
部屋に戻り少し休憩した後、7:00から朝食(小食)。昨日白湯で濯いだお箸で1汁4菜ほどを供される。8:00に昨日お願いしておいた納経(朱印)帖を受け取って参籠(お寺に泊まる)記念として、永平寺内で、数珠(おじゅず)を買ってきた。8:00に名残惜しいが、大本山永平寺を出る(下山と書いて「あさん」と読む)。
ちなみに永平寺さんには、7年前の冬石川富山長野ツアーで善光寺東尋坊兼六園宇奈月温泉などに行った時に寄ったことがある。
比叡山延暦寺
今回の旅は曹洞宗開祖道元禅師の足跡を辿る旅でもある。次に行く延暦寺は「得度の地」であり、建仁寺は名著『普歓坐禅儀』を著したお寺であり、明日行く誕生寺はもちろん、お産まれになった地である。
8:40福井北ICに入って比叡山延暦寺に向かう。9:20に刀根PAでトイレ休憩。9:50、米原ジャンクションで北陸自動車道から名神高速道路に入る。バスの中では朝から飲んでる人たちも居て10:30、2回目のトイレ休憩。永平寺では無断飲食、特にアルコールの類は全面禁止なので好きなお方は飲みたくもなるのだろう。
11:20京都東ICを出て比叡山に向けて比叡山ドライブウェイ経由で、これから8KMの山道を登る。比叡山の高さは800m余。「一隅を照らそう」が天台宗総本山延暦寺開祖最澄(伝教大師)の有名な言葉である。
11:40、延暦寺に到着し、延暦寺会館で先ず精進料理で昼食をとる。滋賀では普通だそうだが、料理の中に珍しい赤蒟蒻がでた。レストランの窓からは遠いが、琵琶湖を臨める。昼食後慌ただしく根本中堂、文殊楼、大講堂など著名な堂塔を駆け廻り、12:40にバスは出てさらに東側奥横川地区に向かう。道元禅師得度碑までの参道には絵入りで道元禅師をはじめ、延暦寺で修行された高祖の足跡が解説されている。ここで道に迷うトラブルもあったが、道元禅師得度碑に到着。おみくじ発祥の地といわれる元三大師堂にもお参りしてきた。13:50横川を出て京都市内の建仁寺に向かう。
建仁寺
建仁寺は市街地なので、大型バスは入れず、300mほど離れた交差点でバスから降車し、徒歩でお寺に向かう。この時点で、今日はもう1万歩以上歩いている。2:50に到着し、建仁寺ご住職直々に、双龍図、風神雷神の図、法堂の天井に描かれた双龍図、などをご案内解説して貰った。
「方丈の間」では、興味深いお話をご住職からお伺いが出来た。「お寺と神社はどう違うか?」という質問をされた。神社はお願いごとを言って、叶えてもらうところではない。神社は願をかける場ではなく、自分の誓いを神様に聞いて貰う場だそうだ。「こうしてください」では無く、『こうします』と述べるべきだそうだ。なるほど。
おなじように、お寺は自分の悩みや喜びを聞いて貰う場だそうだ。お寺のお釈迦様や如来様に自分のことをしっかり聞いてもらうようにしよう。
建仁寺は臨済宗開祖栄西禅師は開山したお寺であり、栄西禅師は道元禅師が訪れてすぐ夭折される。その高弟明全和尚に師事し、後に宋に入るのですが、残念ながら明全和尚も病没される。その明庵栄西(みんなんようさい)禅師、明全(みょうぜん)和尚の墓に参拝し、16:00にバスはホテルに向け出発した。
懇親会をしてから寝る
17:10に二条城の真ん前のホテル「京都国際ホテル」に到着。ホテルにチェックインしてまずは入浴。部屋はツインのシングルユースで結構広かった。
18:00にお迎えの車に乗って、京都駅前のハトヤ瑞鳳閣で18:30より飲み会がはじまる。
6:30から宴会が始まり、坐禅会、檀家の皆様とお酒とお料理で懇親を深める。永平寺を出る際、東祥寺ご住職の友人で東京海蔵寺のお坊様2人も合流され賑わった。カラオケはやらず、禅仲間の余興マジックで場を盛り上げていただけた。予定通り9:00に終了。
その後ホテルに戻って有志とともに我が部屋935号室で12時近くまで寄り合い酒をして旅行談義や禅問答などを語る。楽しい宴会なり。
初日アルバム51枚
下の拡大写真やスライドショーが楽しめるミニアルバムに入っています。