ダックス飼主のカミツキガメ取材

 2015年7月、取材させて貰う。

取材記事

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平成27年7月号
印西市 カミツキガメの生態と印旛沼汚染
  環境保全に対する意識の高揚を図り、自然環境への関心を高めることを目的に「いんざい自然探訪」が本年も夏休み期間に開催された。7月29日の第3回「印旛沼でカミツキガメを見てみよう」では30名ほどの親子が体験学習に参加した。
 印旛支所で「カミツキガメ」と「印旛沼の汚れ」について県生物多様性センターの講師から説明を受けた。その後西印旛沼で、実際にカメ防除作業を見廻り、その生態と危険性について印旛沼漁協の人と質疑応答。沼の水質検査も参加者の児童が実際に測定し、深刻な水質汚染の現状を学習した。
 印旛沼は印旛捷水路を介して北印旛沼と西印旛沼に分かれ、総面積は成田空港とほぼ同じ。沼の汚れに関しては全国ワースト5の常連だ。直近3年では当沼が汚染度ワースト1位で、2位はお隣の手賀沼。
 汚染の主原因は外来生物の侵入増殖で、外来動植物が水の浄化を助ける在来固有種を根絶やしにし、外来植物が沼面を覆って沼水の代謝を阻止しているとのこと。
 その代表で特定外来生物に指定されているカミツキガメは、北米南米原産の雑食動物であり、漁具損壊や漁獲物捕食などの被害だけでなく、わが国固有の動植物を絶滅させる勢いで増殖中だ。
 漁協では連日、篭ワナを仕掛けて捕獲しているがその量は年間1000匹にも満たない。同沼一本松地区8カ所を見廻ったが、この日の捕獲は0。
 カミツキガメは、50年ほど前にペットとして輸入されたが甲羅が50センチ、体重が35`にもなり、寿命が50年で飼い主が飼育しきれず、沼などに離したのが繁殖の原因とされている。沼の生態系に深刻な影響を及ぼす危険な生物なので、輸入、飼育、運搬、譲渡も禁止されている。
 漁協では固有種を守る根本的対策を県と相談しているが地道な捕獲作戦に頼っているのが現状だ。

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