永平寺参籠

 2012年10月9日(木)午後から10日(金)午前にかけて東祥寺檀参研修の一環として永平寺一泊参籠修行をしてきました。修行僧が日々行っている坐禅や諷経を含む作法や習慣が勉強になった。

参籠

 760年以上の歴史を有する永平寺にお籠もりをし、修行をすることを永平寺で参籠といいいます。

坐禅堂の禅僧イメージ


参籠スケジュール

初日

上山
14:00〜15:00

 上山(到着)後、部屋に入ると、間もなく修行僧(雲水)が参籠の心得などを説明してくれる。


入浴
16:00〜17:00

 夕食前に入浴をすませておきます。


薬石
17:30

 応供台(おうぐだい)にて夕食。修業道場では食事は大切な修業であり、私語は慎み、作法に則って食事をすること。


夜坐
18:30

 夜の坐禅、夜坐(やざ)になる。座禅や作法の説明後、20分ほど坐禅を行う。坐禅の際は貴金属類(時計、アクセサリーなど)は外し、靴下類は脱いで坐禅を行う


法話
19:10〜20:00

 講師より、法話を聴く。


映画
20:00

 30分ほど映画を観る。四季折々永平寺で展開される修行の様子を紹介した映画『永平寺の日々』。

これで初日の修行はすべて終了となります。

開枕
21:00

 消灯となります。浴衣寝巻きに着替えて就寝する。

2日目

振鈴
3:20

 夏は3:10、春秋は3:40、冬は4:10が起床の時間。4と9の付く日は30分遅い起床となる。


蒲団作務

 起床したらまず蒲団を畳む。掛け布団は寝るとき体側のほうが外側に来るよう縦に半分に折り、次に横に半分に折り、押入れの上の段に入れる。敷布団は横に三つ折にして、押し入れ下の段に入れる。枕、帯は別の押し入れ上の段に入れる。敷布団のシーツと浴衣は、廊下に出す。
(掛け布団カバー、枕カバーは外さずとも良い)


洗面

 東司、洗面などを済ませ、身支度を整えておく。


整列
3:40

 出発時刻の5〜10分前に廊下に整列しておく。


光明蔵拝謁
4:10

 本来は禅師様と皆様の謁見の場である光明蔵という場所にて、禅師様のご名代のご老師と朝のこの時間にご挨拶となります。その後20分ほどのお話となります。希望により拝謁ではなく朝の坐禅(暁天坐禅ぎょうてんざぜん)になることもある。


朝課
5:00

 朝のお勤めは夏は5:00から、春秋は5:30から、冬は6:00から始める。法堂(本堂)にて、焼香などの説明後に法要の開始となる。


諸堂拝観
5:15

 小食(朝食)までの時間、修行僧(伝道部)が山内の諸堂(建物)の説明。七堂伽藍(山門、仏殿、法堂、僧堂、浴室、東司、大庫院)を中心に、承陽殿(御開山道元禅師様、歴代住職様の祀られる霊廟、開山堂)中雀門、祠堂殿、傘松閣(絵天井の間)等。


小食
7:00

 朝食となる。昨夜のお箸を使うので準備しておくこと


下山
あさん

 部屋の跡片付けをしたら、修行の終わりです。8時過ぎには永平寺を出ます。


参籠の際、注意事項

『三進退』の遵守

合掌
両手の平を顔の正面で合わせます、中指が鼻の高さになるようにし、手と顔の距離は握り拳一つ分開けて軽く肘を張ってください。
(挨拶、食事、お参り、焼香の時など様々な場面で行います)
叉手
左手の親指を中に握り込み、それをみぞおちの辺たりに置きます。その左手を右手で覆い被せてください。そして、右手の親指を左手の窪みに置いてください。
(立っている時、歩いている時に行います)
法界定印
両手の平を上に向け右手の指の上に左手の指を重ねます。そして親指と親指を軽くくっつけます。その際中の空間がたまごのような楕円形になるようにします。そして座っている足のつけねに置きます。
(坐禅、正座など座っている時に行います)

『三黙道場』の規律

 三黙道場では喋ってはなりません

東司(とうす)
お手洗い
浴室
お風呂
僧堂(そうどう)
坐禅や寝起き食事をする修行の根本道場です。参拝者は、研修道場である吉祥閣での整列、食事、坐禅、法話などの諸行事、法堂での法要の際にも同様におしゃべりは厳禁です。

その他の注意事項

  1. 東司(お手洗い)、浴室を利用する際は丁寧に使用し、必ずスリッパ、桶、椅子を揃えること
  2. 使用した湯飲みは、各自洗面所で洗う。洗面所のタオルで拭いて、元あった場所に返すこと
  3. 諸行事はすべて修行僧の指示に従い5〜10分前にはエレベーター前などに並ぶ。集団行動なので時間厳守のこと
  4. 開枕(消灯)は9:00.浴衣寝巻きの着用は21:00以降にする

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