普回向を学ぶ

 普回向とは、何らかの努力の結果得られた成果を、この世の中の一切のものに振り向けるという意味であり、写経の終わった後にその成果を、あらゆる一切のものに振り向けるというような願いを込める際に、使われます。普回向の後、略三宝を唱えます。

普回向

願以此功徳(ねがわくばこのくどくをもって)

普及於一切(あまねくいっさいにおよぼし)

我等與衆生(われらとしゅじょうとみなともに)

皆共成佛道(ぶつどうをじょうぜんことを)

 願うことは、この読経の功徳を、広くいっさいの如来・菩薩・諸天・善神・鬼神・亡者・諸精霊の手向け、私たち人間をはじめ生きとし生けるものすべて、みなともに仏の道を成就しますように祈ります。

略三宝

十方三世一切仏(じー ほー さん しーいーしーふー)
諸尊菩薩摩訶薩(しー そん ぶーさーもーこーさー)
摩訶般若波羅蜜(もー こー ほーじゃ ほーろーみー)
 あらゆる空間・時間にわたる、
 一切の仏よ(仏)。
 諸尊と菩薩大士よ(僧)。
 大いなる般若波羅蜜の智慧よ(法)。

****十法とは、東西南北の四方、東南・西南・東北・西北の四維、上・下の全空間を指す。 ****三世とは、過去・現在・未来の全時間を指す。

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